【実体験】AI-900を短期間で取得するために使用した教材や勉強方法|Azure AI Fundamentals完全攻略



お久しぶりです、高橋祐之介(のすけ)です。前回、Azure AI Searchに関する記事を投稿してから早いもので1年が経過しました。 久しぶりにテックブログを執筆し、最近取得した「AI-900: Microsoft Azure AI Fundamentals」取得の体験記をお届けしたいと思います。体験記では合格までの勉強方法や使用した教材、学習に費やした時間、そして資格を通して学んだ知識について詳しく共有します。


資格取得を目指したきっかけ

私は当社のチャットボットサービス「AIデジタルスタッフ」の開発や社内でのAI普及活動を行っております。基本的なAI知識は習得していると感じていましたが、Azureで使用可能なAIサービスに関しては詳しくありませんでした。 そこで「AzureのAIサービスを学ぶ良い機会になるかも」という思いでAI-900の取得を決めました。

AI-900で学べること

勉強を通して、本来の目的であったAzureのAIサービスに関する知識を深く学ぶことができました。例えば以下のサービスについて紹介されています。

  • 「ノーコードでのモデル作成」 - Azure Machine Learning
  • 「画像から顔検出」 - Azure AI Vision
  • 「請求書や身分証明書の画像からデータ抽出」 - Document Intelligence


これらのサービス概要を知り、「○○を使うと○○が実現できる」と言う内容を頭の片隅に入れておくことで、今後の製品開発や新機能提案に大きく役立つと思います。 知識がなければ生まれない発想や解決策もあるため、資格取得のために勉強して本当に良かったと思います。

さらに、資格勉強を行う中で汎用的なAIに関する知識も習得することができました。試験勉強を始める前は「単にAzureのサービスについて学ぶだけ」と思っていたので、少し意外でした。例えば以下の知識にを身に付けることができます。

  • 「OpenAIのモデルに関する知識」
  • 「回帰や分析手法についての理解」
  • 「ベクトル化の概念」
  • 「決定係数などの評価手法」

試験準備と勉強方法

AI-900の資格難易度は比較的低めと感じました。日々AIに関する動向をチェックしている方や、AIに関する基礎知識をお持ちの方であれば短期間で取得可能かと思われます。 私の勉強時間は合計約8時間程度で、主に通勤電車(約30分)の中で短期集中的に学習を行いました。

以下、私が活用した教材とその内訳です。

Azureプラクティス評価:2時間程度

 Microsoft Learnの中に「知識を評価する(プラクティス評価)」という機能があります。この機能を使用すると本番試験の類似問題を解くことができます。

私はこの問題集を繰り返し解き、100%の正答率を目指しました。問題の種類は多くはなく、何度か挑戦すると同じ問題が再出題されるようになります。繰り返し問題を解いていくと、10〜15分程度で全問回答できるようになります。最終的には選択肢を見なくても自然と答えが思い浮かぶところまで学習しました。

 

azure-ai-fundamentals プラクティス評価レポート

Microsoft Learnの練習問題:1時間程度

Azure AIの学習コース内には「知識チェック」や「モジュール評価」という小テストにあたるものがあります。問題自体は3問程度と少ないですがAzureプラクティス評価では出題されない内容も含まれていました。こちらも、すべての問題で正答できるようになるまで繰り返し解きました。

 私は資格取得に向けて勉強を行う際に、参考書を読み込むよりも過去問を数多く解きます。今回の試験も同様にMicrosoft Learnの各モジュールの説明文はわからない問題の解説を見る程度にとどめて、モジュール試験を解いていきました。  以下、Microsoft Learn内モジュール試験URLをまとめましたので、ご参考にしていただければ幸いです。

モジュール試験例

モジュール名 モジュールテストURL
AI の概要 AI の基本的な概念 こちら
機械学習の概要 こちら
Azure AI サービスの基礎 こちら
Computer Vision コンピューター ビジョンの基礎 こちら
顔認識の基礎 こちら
光学式文字認識の基礎 こちら
自然言語処理 言語サービスを使用したテキスト分析の基礎 こちら
言語サービスを使った質問応答の基礎 こちら
会話言語理解の基礎 こちら
Azure AI 音声の基礎 こちら
言語翻訳の基礎 こちら
ドキュメント インテリジェンスとナレッジ マイニング Azure AI Document Intelligence の基礎 こちら
ナレッジ マイニングと Azure AI Search の基礎 こちら
生成 AI 生成 AI の概要 こちら
Azure で AI ソリューションを開発するための計画と準備 こちら
責任ある生成型 AI こちら
Azure 上の AI エージェントの基礎 こちら
Udemy:5時間程度(294分)

Microsoft Learnの問題だけでは不十分と感じていたのでUdemyで模擬問題集を購入して問題を繰り返し解きました。 教材はフライハイツアカデミーの「AI-900: Microsoft Azure AI Fundamentals 模擬問題集」を2,600円で購入しました。Udemyではセールが頻繁に開催されるため、タイミングによっては1,500円程度で入手できる場合もあります。

www.udemy.com



 この教材には合計215問の問題が含まれており、基礎問題と練習問題1〜3に分かれています。各セクションには約50問が用意されています。Azureプラクティス評価と同様の学習方法で、全ての問題を繰り返し解き、100%の正答率を目指しました。この教材の問題をすべて解けるようになれば、本番でも合格ラインを越えられるようになると思います。

試験結果

AI-900 試験結果
試験は有楽町にあるオデッセイテスティングセンターで受験しました。結果は1000点満点中822点(合格ラインは700点)で無事合格することができました。

もし900点以上の高得点を目指される場合は、Microsoft Learnの各モジュールの説明文を熟読することをオススメします。単に合格を目標とするのであれば、今回ご紹介した模擬問題を繰り返し解く方法で十分対応できます。

試験デモ
実際の試験では、Azureプラクティス評価やUdemyの模擬問題集で取り扱われていた選択肢問題だけでなく、ドラッグ&ドロップでの並び替えや穴埋め問題も出題されていました。 これらの操作方法については、試験開始前にAzureの公式サイトで提供されているデモを一度体験しておくことをおすすめします。

最後に

Azure AI Fundamentalsは比較的取得しやすい資格でしたが、AzureのAIサービスに加えて汎用的なAIに関する知識を学べる良い機会となります。 今後AIを活用して、新たな製品を生み出したいと考えている方にもぜひチャレンジしていただきたい資格です!

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